1969年に創業した和栄工業は、ビル・工場の「空調管理システム」「監視・制御システム」を総合的に形作る専門家集団として、確かな実績を残し続けてきました。長年にわたって高度な技術を蓄積してきた点が評価され、今や本社のある神奈川県周辺に留まらず、ビジネスフィールドは日本全土に広がっています。
これまでに当社は食品や医薬品の工場、デパート、大型ショッピングモール、病院、学校といった多彩な場に技術を提供しています。それぞれの建物内に張り巡らされた多様な計装装置を通して空間の在り様をリアルタイムで見守りながら、今この瞬間に必要な空気の流れ、エネルギーの在り様などをいち早くコントロールする。まさに暮らしとビジネスの快適性を高めていくのに、私たちは多大な貢献を果たしています。
ビルや工場の“計装”にかかわるエンジニアとして、自動制御システムや監視システムを構築していきます。
電気にかかわる配電盤・制御盤を設計します。お客様と打ち合わせして設計をまとめ上げ、協力工場に依頼して製造をかけるとともに、出張して職人やオペレーターに指示を出しながら設置・試運転にも取り組みます。
いわゆる情報系の職種です。PLCなどの開発技術を駆使しながら、建物や工場の利用目的に合致する空調・エネルギー等の制御システム、監視システムなどをソフトウェア面から開発します。
工事部
Y.I (2017年 キャリア入社)
理工学部電気電子生命学科卒
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現在はどのような仕事に携わっていますか?
私が所属する工事部では、ビル・工場に設置する空調などの設備を支える制御盤や動力盤まわりの設計に取り組んでいます。利用状況に合わせて各種ハードウェアの大まかな構造を設計するとともに、内部の詳細な電気回路や配線、機器などを細かく決めていくのがその役割。設計といっても机上で完結するわけでなく、製造してくれる協力工場との調整や、完成品の検査・発送の手配なども業務の一環です。据え付け時には施工管理に携わることもあり、全国のお客様先に出かけて作業する日も多く、月の半分近くはオフィスの外にいる感覚です。
私自身、前職でも電気設計に携わっていましたが、顧客の近くで仕事して技術者としての幅を広げたいとの思いから当社の扉を叩きました。入社以来、苦労は多かったものの、新しい物事を一つひとつ経験してノウハウが自分の中に蓄積され“できること”が増えている実感がやりがいとなっています。
思い出に残っている仕事は?
最近、某大学の中央監視装置の配電盤の改造を担当しました。1週間単位の出張を何度か繰り返す大掛かりな案件で、私が窓口となってお客様や工事をする協力会社との交渉も担いました。実はこの建物、過去、改造を何度も繰り返してしてきただけに配線が複雑化しており、どの色の線がどんな信号を送っているのかがぱっと見ではわかりにくく、事前に入念にチェックしなくてはなりませんでした。行き詰ったときに思い返せるように、作業記録を細かく取りながら課題を一つひとつ丁寧につぶした結果、ようやく完成の日を迎えたときにはホッとした気持ちに包まれました。
この案件を通して感じたのは自分の成長です。今までは先輩の判断を仰いでいた要素も、自分で是非を決定できる場面も増えてきました。このまま多くの経験を積み重ねながら、いつかは「Iに任せれば安心だ」と言われる存在になりたいですね。
Q&A
最後に
システム設計部
S.T (2016年 新卒入社)
理工学部情報科学科卒
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現在はどのような仕事に携わっていますか?
私は入社以来、病院や電算センター、冷凍倉庫、半導体工場といった幅広い建物の空調システムに関して、その制御を司るソフトウェア面の構築にかかわってきました。建物によって必要な空調の動きは千差万別。だからこそ、お客様のニーズを丁寧に紐解きながら、キメ細かく空調の動きをプログラミングしていく必要があります。
仕事の難易度も高く、半導体工場ではホコリ一つの侵入も許されないクリーンルーム、自動車工場ならば高温・低温環境を再現する環境試験装置などにかかわりました。いずれも空調装置が安定稼働のカギを握るだけに、重大な責任を感じながら目の前の仕事に向き合っています。
検査や導入の際には直接、お客様先で作業をしていきます。現場に出かけて「作動がおかしい」といった問題を発見した場合、その場で調整に奔走しなくてはなりません。課題を解決するにはお客様や関係者と密な対話が欠かせないだけに、自然とコミュニケーション力が高まったと感じています。
思い出に残っている仕事は?
3年目頃から地方の半導体工場の案件を数多く任せてもらっています。あるとき工場1棟を丸ごと更新することになり、空調だけで30数台を一気に導入しました。普段から社内で徹底して事前検査をして不具合を減らそうとしていますが、このときも懸命に調整したおかげで大きなトラブルなく無事に導入に成功。入社前は空調についてほぼ何も知らなかった私も、お客様との会話を通して知識が増え、スケールの大きな案件でも堂々と仕事できるようになったとの手応えを得ました。
全国各地に出かけて作業できるのは、この仕事の何よりの面白いところ。余裕があるときは周辺を観光して知らない街を探索するのも私のひそかな楽しみとなっています。これからも全国のお客様先に出かけて仕事に真剣に向き合い続けることで、請け負った案件はバグなく確実にこなせるように頑張っていきたいと思っています。
Q&A
最後に
ビルや工場には空調や電源、水、エネルギーなどを供給するユーティリティ設備が張り巡らされています。和栄工業ではそれら設備の自動制御システム、監視システムなどを作ることで、建物内で過ごす人たちの安全と安心を守り続けています。
社員約75名のうち60名前後がエンジニアで占められていますので、突発的な依頼や想定外の事態が発生したとしても、エンジニアがチームワークを発揮しながらお客様を支えることが可能。この臨機応変な対応ができる技術力は当社の信頼の源泉となっています。コンパクトな組織だからこそ、エンジニア一人ひとりの顔も見えやすく、各自の成長スピードに合わせてキメ細かく、温かく支えていく体制も整っています。
オフィスの外に飛び出して、人と人とが繋がりながらモノを形にしていく――当社のエンジニアたちは、単に技術を提供するのみならず、そんな姿勢で仕事に臨んでいます。さらにはパズルのように複雑に絡まり合った課題を、柔軟な発想で解き明かす力も重要な要素。コミュニケーション力とアイディア力を磨き上げようと、懸命に頑張ってくれる若い人に大きな期待を寄せています。
代表取締役 小林 英夫